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| 睡眠障害対処 12の指針 | メンタルヘルスのページへ戻る |
| 最近の健康志向の高まりに伴って、一般の人々も睡眠に関心を持つようになっていますが、睡眠に関する正確な情報がないために、悩まないでよいことで悩んでいたり、治療をすべき人が治療を受けないままで苦しんでいる場合もあるように思います。 | ||
| ここでは、厚生労働省・精神神経疾患研究委託費「睡眠障害の診断・治療ガイドライン作成とその実証的研究班」の研究報告書にある睡眠障害対処12の指針を紹介し、解説したいと思います。あなたの睡眠についての“常識”をチェックしてみて下さい。 |
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| 1.睡眠時間は人それぞれ、日中の眠気で困らなければ十分 | ||
| ●睡眠の長い人、短い人、季節でも変化、8時間にこだわらない ●歳をとると必要な睡眠時間は短くなる |
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| 必要な睡眠時間は人によって大きく違います。同じ人でも、冬は夏に比べて睡眠時間が長くなる傾向があります。また、年齢によっても変化します。「8時間眠るのが理想的な睡眠」というのは根拠のない俗説です。朝に気分よく起きられて、昼間に極端な眠気がなければ、必要な睡眠はとれているのです。 | ||
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| 2.刺激物を避け、眠る前には自分なりのリラックス法 | ||
| ●就床前4時間のカフェイン摂取、就床前1時間の喫煙は避ける ●軽い読書、音楽、ぬるめの入浴、香り、筋弛緩トレーニング |
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| カフェインの覚醒作用は摂取後4〜5時間続きます。寝付きの悪い人は夕方以降カフェインを含んだ食品(コーヒー、紅茶、緑茶、ココア、ドリンク剤、チョコレートなど)を摂らないで下さい。また、ニコチンは交感神経を刺激するので、睡眠を妨げることがあります。 | ||
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| 3.眠たくなってから床に就く、就床時刻にこだわりすぎない | ||
| ●眠ろうとする意気込みが頭をさえさせ寝つきを悪くする | ||
| 「必ずこの時間に眠らねば」という思いが強いと、眠ることに神経を集中するあまり、かえって目が冴えることになります。無理に決まった時間に寝ようとしすぎないで、眠気がきてから床に就くようにすると入眠しやすくなります。 | ||
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| 4.同じ時刻に毎日起床 | ||
| ●早寝早起きでなく、早起きが早寝に通じる ●日曜に遅くまで床で過ごすと、月曜の朝がつらくなる |
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| いきなり普段よりも早い時間に寝ようとしても、なかなか寝付けません。まず早く起きる習慣をつけることで早く寝られるようになるのです。休みの日だからといって遅くまで寝ていると、その晩は寝付きにくくなることがあります。 | ||
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| 5.光の利用でよい睡眠 | ||
| ●目が覚めたら日光を取り入れ、体内時計をスイッチオン ●夜は明るすぎない照明を |
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| 人間は起床して明るい光を見ることで体内時計がリセットされ、その15〜16時間後に眠くなる仕組みになっています。朝早く日光を取り入れて部屋を明るくすると、その夜に眠りやすくなります。逆に、夜になってから明るすぎる所にいると眠りにくくなります。 | ||
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| 6.規則正しい3度の食事、規則的な運動習慣 | ||
| ●朝食は心と体の目覚めに重要、夜食はごく軽く ●運動習慣は熟睡を促進 |
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| 朝食をしっかり摂ってエネルギーを補給してやれば脳は活発に働きます。日中に心身とも適度に活動させることで、その夜に眠りやすくなります。就眠直前にたくさん食べて胃腸が働いている状態では眠りにくくなります。 | ||
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| 7.昼寝をするなら、15時前の20〜30分 | ||
| ●長い昼寝はかえってぼんやりのもと ●夕方以降の昼寝は夜の睡眠に悪影響 |
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| 一般に昼寝や宵寝をしすぎると生活リズムが崩れ、夜に寝にくくなります。しかし、日中一番眠気が強くなる午後1時〜3時頃に短時間眠ることは、眠気を払ってその後スッキリ活動できるようになるので、良いことです。 | ||
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| 8.眠りが浅いときは、むしろ積極的に遅寝・早起きに | ||
| ●寝床で長く過ごしすぎると熟睡感が減る | ||
| 長時間横になっていても必ずしもよく眠れるとは限りません。だらだらと浅い眠りを続けるよりも、敢えて就眠時刻を遅く、起床時刻を早くして、集中して眠ることで熟眠感が得られる場合もあります。 | ||
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| 9.睡眠中の激しいイビキ・呼吸停止や足のぴくつき・むずむず感は要注意 | ||
| ●背景に睡眠の病気、専門治療が必要 | ||
| 不眠を訴えられる方の中には、「睡眠時無呼吸症候群」や「むずむず脚症状群」、「睡眠時周期性四肢運動障害」など、睡眠時に起こる体の病気の場合があります。上記のような症状があれば、安易に睡眠剤を服用せず、専門医にかかることが必要です。 | ||
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| 10.十分眠っても日中の眠気が強い時は専門医に | ||
| ●長時間眠っても日中の眠気で仕事・学業に支障がある場合は専門医に相談 ●車の運転に注意 |
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| 十分眠っても日中に強い眠気があり、生活や職業上の支障がある場合、病気(ナルコレプシー等の過眠症)の可能性があります。適切に治療すれば良くなる場合が多いので、専門医にかかることが必要です。 | ||
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| 11.睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもと | ||
| ●睡眠薬代わりの寝酒は、深い睡眠を減らし、夜中に目覚める原因となる | ||
| アルコールは眠気を催して入眠を助ける作用がありますが、その一方で眠りを浅くしたり目を冴えさせたりもします。睡眠薬代わりに寝酒を続けていると、眠るために必要な量がだんだん増えて、アルコール依存症になるおそれがあります。 | ||
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| 12.睡眠薬は医師の指示で正しく使えば安全 | ||
| ●一定時刻に服用し就床 ●アルコールとの併用をしない |
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| 「睡眠薬をのんでいるとクセになる」「睡眠薬を連用するとボケる」などの理由で睡眠薬を怖がる人があります。一昔前の睡眠薬ならいざ知らず、現在使用されている睡眠薬は安全な薬で、クセになったりボケる心配はありません。ただし、「服用量・服用時間をきちんと守って服用すること」と、「アルコールと同時に服用しないこと」は絶対必要です。 | ||
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